印刷用紙について

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6.用紙の塗工、非塗工

6.用紙の塗工、非塗工

印刷物に使用される用紙には、「塗工紙」と「非塗工紙」と呼ばれるものがあるのをご存知でしょうか?

「塗工紙」は用紙表面に塗料を塗布した用紙になります。

塗料の量が多い順に「アート紙」「コート紙」「微塗工紙」に分けられます。

塗工紙は平滑性、光沢性が高く、印刷の色の発色が良いため、写真やイラストなどを多用する商品カタログやチラシ、パンフレットなどに適しています。

さらに、平滑性、光沢性を高める加工を施した「キャスト紙」は非常に光沢が強く高級感があるため、カレンダーや雑誌の表紙などに使用されます。

逆に光沢を抑えた塗料を塗布した「マットアート紙」「マットコート紙」は着色効果は高いが低光沢のため文字が読み易く、冊子の本文やパンフレットなどに適しています。

 一方、「非塗工紙」はパルプを抄いて紙にしたもの(原紙)を、そのまま製品にした用紙です。塗料を塗布していないので、良く見ると表面に凹凸があります。

表面の白さにより「上質紙」「中質紙」「更紙」に分類され、コピー用紙や漫画本、ノートなどに使用されます。また、鉛筆やボールペンなどでの筆記性が高く、印鑑の捺印が出来るなどの特徴もあります。

 その他にも片面のみ塗工してある用紙などもあります。表面は塗工紙でカラー印刷の発色を良くし高級感を出し、裏面にはスタンプを押したり、氏名の記入などが出来るように非塗工紙の特徴を活かすことが出来ます。スタンプカードやショップカード、DM、ポストカードなどに利用されます。

 通常の印刷物であれば、「光沢のある用紙で」や「艶の無い用紙が良い」など、塗工の種類、有無をあまり意識することが無いと思いますが、光沢がありすぎて(光が反射して)文字が読みにくい場合や手書きでメッセージや宛名を記入したり、スタンプを押して使用するものの場合は、注意して選ぶ必要があります。

 次回は洋紙と和紙について・・・。

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